先日、友人宅でのことでした。

おしゃべりに夢中になっていたら
途中でわんちゃんが登場~
すごくかわいくて、甘えん坊。
みんなに、ぴょんっと足をかけて
抱っこしてもらいたそうにしています。

そのわんちゃんが、私のもとに来たとき、
なでなでして、さぁ、抱っこしようかと
身体が動いた瞬間、

心がぎゅっと締め付けられて
「あ、だっこはできないかも…」と、
泣きそうになってしまったのでした。

我が家の愛犬、コーギーが
13歳で亡くなってから、もう1年。
悲しくて悲しくて…という気持ちは
もう忘れていたはずでした。

それなのに、悲しい、切ないという感情が
一瞬にしてよみがえってきて
今、ほかのワンちゃんを抱っこしたら
涙がとまらなくなりそうで、
それをぐっと抑えたのでした。

抱っこできなくてごめんね。
なんか思い出しちゃって。

それを言うのが精いっぱい。

頭で考えることと
心が感じることのギャップの大きさに
とてもとても驚きました。

本当に、予想外のできごと。

でもね、そんな心に気づくことができて
愛犬への思いを再確認できて
暖かい気持ちにも包まれました。

別に、悲しい思いを
閉じ込めてきたわけではないけれど。
忘れようと特別に努力したわけじゃないけれど。

まだそんな気持ちが残っていた。
というか、悲しい気持ちは
ずっとずっともっていていいんだな。
だって悲しい出来事だったのだもの。
そんな単純なことに気づいたり。


人は大人になるほど
頭で考えて解釈をつけて
ものごとを解決していますよね。

高齢だったし、
治療方法もなかったし、
仕方なかったよね。
でも最後まで一緒にいられてよかった。
お見送りも家族そろったし。

そんなことを自分に言い聞かせていたけれど
「悲しい。寂しい。」という感情には
なんの説明もいらなかったんだなぁ。

悲しいよね。
それだけを自分が受け止めればいいんだなと
今さらながらに思いました。

感じたことをそのまま受け止める。
自分の思いを大事にする。
理由や説明はいらないですね。

今回のできごとでようやく
「悲しい」という思いだけを
シンプルに感じることができました。

この話を風に揺れる木々の勉強会でしていたら
またまた涙があふれてきて…

やっぱり忙しさに追われて
悲しい涙も流し切れていなかったのかな。

涙で浄化されたような気持ちです。

心って不思議ですね。