絵画セラピー・ケアエクサ

「自分自身」を生きるために! by絵の通訳者

August 2017

最近思うこと

ずっと

誰かに迷惑をかけるなら
誰かに迷惑をかけられるなら
1人の責任で、全てを行いたい

と思っていました。
特に、今の仕事は ある程度それが可能なので
余計にそう思っていました。

今はかなり変わりました。
ケアエクサを通じて
繋がること
が心地よく感じられ、
仕事に仲間が欲しくなってきています。

それが依存心に繋がらないように
しっかり自分の足で立つ、ということは
意識していきたいです。

繋がることの怖さは
全てが相手にみられてしまうことかな、と。
結局、自分を好きじゃないから
自分ですら好きじゃない自分を
誰かが受け入れてくれるとは思えない。
そこには、自分にも相手にも
完璧を求める
よく言えば理想主義が、
しかし実態は ゆがみ が、
あったように思います。

完璧ではない、でも頑張っている
そんな自分を受け入れられるようになると
他人を受け入れられるように
なっていくんだな、と思います。

でも、まだ完璧主義の、
自己肯定感の低い自分が
時々顔を出し
やらない言い訳や
ブレーキ
を、コソコソと囁いてきます。

やらなくても、いいんです。
でも、それを、なんでやるのか。

いま、そこを見つめています。

毎日毎日、
自分の中の人との対話です。

そして、行き詰まったら…
そこには仲間がいて、
話せる場があります。

youko

比叡山にいってきました

京都を初めて訪れたのは中3の修学旅行。

金閣銀閣、有名どころを回ってから
団体のバスで比叡山にも向かい、
根本中堂というところで
法話をうかがいました。

わいわいがやがやとしていたのに
この山に入ってからは
何か空気感が違い、
心がすーっと穏やかになるような
そんな気持ちがしていました。

比叡山延暦寺は天台宗の開祖、
最澄がたてたお寺ということ以外
当時もよく知りませんでしたが、
今回訪れてみると、延暦寺は総称だそうで
ものすごい数のお寺が山全体にあることが
わかりました。

その中でも一番重要とされているのが
根本中堂なのでした。

根本中堂の中には
不滅の法灯と呼ばれるものがあり、
なんと最澄の時代から1200年、
一度も絶えることなく
灯がともり続けています。

人々の心を照らす灯。
どんな状況下でも守り続けられてきた灯。
なんと尊い光なのだろうと
当時、感動を覚えました。

「皆さんも心の中に
決して消えない灯を持ちつづけてください。
それがあなたを守り、支えになることもあるでしょう。
勇気をもらえることもあるでしょう。」

そんなお話をいただいた気がします。
修学旅行生向けに、笑いなどもまじえながら
楽しくためになるお話にひきこまれ、
とても印象的でした。

灯を持ち続ける…それは自分自身の生き方にもなります。
一筋の光、希望の光をいつも持ち続けること、
自分を信じて生きていくこと…

様々な思いが交錯しながらも
私もそんな灯を持ちたいと、その時願いました。

そしていつか、大人になったら
またこの灯を見に来ようと思ったのでした。

何十年もたって、ようやく来れました。

京都を数回訪れても
なかなか比叡山までは足を延ばせずにいました。
場所的にはほとんど滋賀県だったんですね。
山奥には間違いないですが。

今回はレンタカーを借りたので
迷わず向かうことができました。
というより、今年は行くぞと決めていました!

あの頃と同じ空気感。
改修中のため、外観はネットに覆われていましたが
靴をぬいであがっていったところは
神聖な雰囲気に包まれていました。

灯は行燈のようなものの中にありました。
(以前はちがった?)
直接炎を見ることはできませんでしたが
とても暖かく優しい光を放っていて
「お帰りなさい」と迎えていただいたようで
胸にじーんと来るものがありました。

京都の夏の暑さも何もかも
一瞬忘れて
長い間手を合わせていました。

1200年の長きにわたり
灯は何を問いかけてきたのでしょう。
あるいは、ただそこにあるというだけで
人々の心にも一筋の光を届けていた。

長い歴史の中では
私たちは本当に一瞬の存在です。
それでも、自分はどうありたいのか。
どんな人生を歩みたいのか。
灯を目の前にして抱く思いは人それぞれだとしても
いつの時代も「人」は「人」
変わらないのかもしれません。

灯を見つめながら
自分の心を見つめるひとときが持てたこと、
感謝です。

普段は日々の忙しさに追われがちですが
時にはリセットする体験も大事ですね。

それにしても山の中、
古木、大木に守られた空間は
なんとも神秘的で不思議でした。
自然のもつ力は偉大です。

周りにいらっしゃる観光客の方々が
なぜかみなさんとても穏やかに見えることも
この場所ならではだったのかと思います。

またいつか訪れてみたいです。

心の灯をしっかりと持ち続けて。